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さびの上から塗装してみる 2 
市販のさびの上から塗装出来る塗料がいくつか販売されていました。それらと比較してどうなのか私も知りたいのでどの様になるか試してみました。
元の素材はSPCC-SB ミガキ鋼板です。同一環境にて試験版を作成。
2種類の塗料とサイクロンスプレーPRO FACEを塗装し1週間放置乾燥後カッターにてクロスカットの切れ目を入れて準備OK !
Bの下が透けて見える様ですが、隠蔽が良くないだけで、膜厚はそれ程差、ありません。
サイクロンスプレーのみプライマーなので上塗りを塗装してあります。市販品で簡単に手に入るシリコン変性タイプのラッカーで、青を塗装しました。
試験開始
最低限 1次密着は確認しないとだめなので、確認。 どうなるか～
こんな感じ!
しかしどれも塗料の下にある錆が剥がれた印象です。 これだと下の状態によって差が出てしまう為、下の状態が酷そうな反対側もそれぞれ確認しました。
Aとサイクロンスプレーは先程感じた印象と同じく下の錆が剥がれた状態でした。但しBはもしかしたら錆を抑えているのかも知れないと思わせる感じと、剥離状態です。Bは一次密着について錆には良いかも。 しかし隠蔽がわるいので厚めに塗り重ねないと見た目に劣るかもしれません。
差は出たとは言うものの、塗装しようと頑張っている方々はこの様な (Bでも) 剥離もいやだと思います。だから出来る限り頑張って錆は削りましょう ! 錆を取ったらどれも満足に密着すると思うので。 問題はその時の防錆具合を確認して見ましょう。
どれ位、耐えれるか全く分からないので、度々確認しようと思います。 まず試験投入から2日めで様子を確認しました。
AとBはカット部にそって大きなブリスター (フクレ)が発生しそれ以外の部分も小さなブリスターが見られた。サイクロンスプレーにはブリスターが無いように見えるが、よく観察すると小さいブリスターが部分的に見られます。(画像を拡大すると)
4日目になると、そろそろ限界と思われ取り出しました。(試験機中の見た目は非常に醜い状態でありましたが、乾燥したら少しましでした)
※SST 塩水噴霧試験 5% NaCl 連続噴霧× 4日 35℃
弊社商品を良く言う分けではありませんが、AとBはちょっと見た目が・・・
サイクロンスプレーの剥離部に見えるのはグレーです。これはプライマーは密着したままであり上塗りが剥離しました。層間剥離です。剥離幅としては A = 9mm B = 9mm サイクロン = 7mm これは最大剥離幅なので見た目とはずいぶん異なります。カット部以外の錆の発生状況からもサイクロンに優位性を感じたいですね。(報告では数値で答えなくてはならないので)
しかし実際に塗装する物はカットする分けでないのでサイクロンスプレーが一番見た目は綺麗だと思います。今回の比較試験ではさびの上から塗る場合もサイクロンスプレーの優位性が見られたと言う結論にしたいと思います。
でも、だめですよ。弊社としては錆は「研磨する等」取り除いてから塗装して下さい。より一次密着も防錆力もUPしますから。と言う事になります。
※あと素材に凹凸がある場合、プライマーの性能よりも、膜厚を厚く塗る事の方が有効であったりもします。小さな突起の上部に塗料がかぶさらない事が原因となり、見た目点錆になります。乾いたら再度塗るなど厚めに塗装されると良いでしょう。
追加として耐水性 (40℃×3日間) をしました。結果は二次密着 (温水に入れた物を一次密着の様にカッターでカットして確認する) も密着度合いは一次密着と同様の結果でした。
問題は艶の変化です。3種類とも艶が無くなり色が抜けた感じになる、いわゆる耐水による白化が起こりました。さらにBとサイクロンスプレーは小さなブリスターが無数に発生しています。一方でAは概ねブリスターはありません。耐水性の見た目は白化を考慮しなければAが良い !
何れにしても、耐水性は全てNGです。
さびの上に塗る場合を前提とすると、環境の良い場所で展示の様な置いておくだけなら A が隠蔽もよく肉持ち感があるので見た目が良い印象。しかしB の錆の色を観察すると、実際に錆を抑えている良いに感じます。その理由から一次密着も優位に感じます。 反面、耐水性やSSTの試験では表面にブリスターが非常に多く見た目が一番酷いです。一方サイクロンスプレーPRO FACEの錆への対応は A と同じ感じで下に錆があれば剥離します。しかし防錆力は断トツに良かったと思います。ひょっとしたら上塗りが違っていたら(ウレタン等) 剥離しなかったかもしれません。
これは錆を除去しないで塗装した場合です。サイクロンスプレーPRO FACEの推奨ではありませんので、錆は出来る限り取り除いてからご使用ください。 今回の試験とは全く違う性能が発揮できます。
今回は錆の上から塗れる塗料との比較でした。
