試験データの追加と
試験データの追加 !
開発時に行った未掲載のデータを追加しました。サイクロンスプレーの特徴である、上塗りを塗装しても艶が落ちにくい「吸い込み」に関する部分を注目して下さい。一般のプライマーで何もしなければ上塗りの艶が低下傾向になる事が一般的です。
追加以上
試験の見方と詳細
一次密着
自然乾燥 (常温乾燥 1週間) による比較試験
「試験結果の見方と詳細」では実際の試験結果を元に画像で紹介しながら、その試験結果を弊社ではどの様に理解しているかを説明して参ります。性能情報ページの結果と合わせてご覧ください。
社外品の様な一次密着結果の場合、硬化が不完全であったり、塗膜が柔らかい場合に多い様に思われます。同時比較試験の為、共に1週間の乾燥期間後の試験ですが、更に放置乾燥した場合、結果は違った物になる可能性も考えられます。
見方のヒント
評価の 100/100 や 80/100 等は計測値ではなく見た目の外観評価です。その為過去の70/100 と 今回の 80/100 の比較評価は不適切ですが、同時に行った98/100 と100/100 は比較出来ます。
但し、密着に問題ないと評価した 100/100 は不変です。
耐衝撃性 (デュポン式)
※A5052Pはアルミ。 SPCCは鉄。今回の全ての試験ではSPCC-SB(ブライト)を使用しています。
自然乾燥での比較試験
使用したデュポン式では1/2インチ500gで行っています。試験をする対象物に対しハンコの反対側の形をした物を載せ、 任意の高さから 重りを落下させた時の衝撃結果を比較しています。
コメント:
比較試験でPRO FACEは非常に優位な結果でありました。(性能情報ページ参照) 他社品に不利な要因を除くために塗装条件の統一の他、上塗りの相性がある可能性を考慮し、計7種のトップコートの組み合わせで確認しましたが、同等の結果となりました。
見方のヒント:
他の試験に於いて弊社ではプライマーの試験でもトップコート(上塗り)も塗装して試験を行います。それは実際の塗装ではトップコートが塗られるからと言う事だけでなく、下と上の塗膜層にも様々な負荷が加わり、単独の試験結果よりも悪くなる場合があるからです。物理的な力で耐えられなくなった場所により、層間剥離(塗膜層の間) や凝集破壊(単独塗膜中の崩壊) が起こる場合も・・・。水や溶剤等液体であれば、その層間に溜まって膨れたり剥がれたり。衝撃試験では層間でズレたり、プライマーから剥離したり。どちらもNGですがどの様な原因かは想像が可能になります。
耐水性
水 40℃×1週間浸漬
自然乾燥での比較試験
コメント:
PRO FACEは全く問題がなく、他社品と明らかな違いが感じられました。他社品Aだけでなく他の多くの社外品でもブリスターの発生や光沢の低下(白化等)が見られました。PRO FACEも水中での使用は想定しておりませんので避けて使用して頂きたいですが、水が原因と思われる剥離やブリスターでお困りの場合は試す価値はあると思います。
見方のヒント:
耐水性は外観を観察した後に一次密着性と同様にカットしセロテープ剥離する二次密着性も確認しております。また密着性を評価しなくとも外観で異常があれば弊社ではNGとしております。 外観異常 = 艶引け、ふくれ、ブリスター、変色
試験方法について追記 :
40℃に保った水にドボンと浸けとくだけ 今回は1週間
塩水噴霧試験 (SST) 他社との比較試験
自然乾燥による比較試験
コメント:
SPCC (鉄)での比較において大差はありませんが、若干の優位性は感じられます。※数値上は1mm優位。 一方アルミについては信頼できる結果となりました。経験的に非鉄金属にダメなものは耐水性試験ほんの数日で醜い状態になります。しかし非鉄に良くない場合逆に鉄系素材に良い結果を出す場合もあります。
今回のようなアルミの剥離0mmである場合、このまま数千時間続行しても 0mmの場合が経験的に多いです。
見方のヒント
剥離幅の数値だけでなく、剥離した面積や状態も参考になります。
試験方法についての追記 :
5%の塩水を35℃ 湿度 95%~の環境に霧状にして噴霧し続ける。
塩水噴霧試験 (SST) 素材別
※SPCCは鉄 SS400は黒川鉄板 鉄系素材のみ 3日間 他の非鉄系は1週間 5% NaCl 35℃連続噴霧
PRO FACE 自然乾燥による素材別の比較試験
コメント:
はたしてこの結果はどうなのか ? 試験を見た事のない場合は判断出来ないかも知れません。そこでまずプライマーを塗装しないで手に入る市販品のエアゾールの上塗りを塗装し同じ試験を行いました。結果すべて全面剥離致しました。 次に、同様手にはいったエアゾールの (10数種) プライマーを塗装してから上塗りを塗装し同じ試験を行いました。樹脂のタイプは様々な物であった為、当然結果には差が発生します。プライマーを入れることで鉄系に関しては全面剥離する事のない物が4種ありました。
塩水噴霧環境で剥離を防ぐと言った様な機能を寄与する物が金属用プライマーであって欲しいですね。またこう言う性能を期待してプライマーを使用して欲しいと思います。
非鉄系の素材での試験では、今回使用できたプライマーの中では1種だけが(PRO FACE以外) 全面剥離を起こしませんでした。やはり樹脂系は変性エポキシ樹脂系でありましたが、中には変性エポキシと明記していても全く期待する性能を発揮していない物もありました。 ですから変性エポキシ樹脂を使用しても満足出来なかった場合、諦める前にサイクロンスプレーを使用してみてください。
筆者の考える変性エポキシ樹脂塗料は非鉄に対し密着や耐水性能等を示さないとダメだと思っています。ではPRO FACEはどうなのかは、開示した試験データ通りですが印象をまとめますと、先の非鉄系で良好であった1種と同様に非鉄金属に付着し、耐水や防錆も良好であります。とりわけアルミ素材に良好な結果が得られていると思います。
今後も様々な素材のデータを開発ブログにて公開して行きます。
焼付硬化 塩水噴霧試験より
トップコート: アクリル樹脂系を塗装 乾燥温度 150℃×20分 全素材 5% NaCl 35℃×1週間 連続噴霧
コメント: 焼き付けた場合には格段に性能がUPします。塩水噴霧試験に於いても鉄系素材は明らかです。試験期間が1週間であるにも関わらず、略剥離は見えません。電気亜鉛メッキは入手するTESTピースにバラつきが起きやすく今回はこういう結果でした。また違う結果が得られた場合は試験データを更新致します。耐水、防錆、耐衝撃性など性能を重視したい場合には是非焼き付けて下さい。